先月、23を迎えた私。
そして今月、数年前から病を患って入院していた母が死んだ。
呆然としたまま葬儀を終え、心にぽっかりと穴が開いたような虚無感の中
父親が私に一通の手紙と通帳を渡してきた。
娘へ。
これを読んでいるって事はお母さんは、一足先に空に行ったようだね!
通帳は、貴女が生まれた時からずっと貯めてきたものです。
だから、貴女が好きに使ってくれてかまわないよ。
これだけあれば結婚費用の足しにもなるはずだよね。
本当はお母さんも式に参加して見たかったけど、空から見てるから心配しないで!
あと、お父さんの事よろしくね!
母らしい最後まで元気な手紙。
そして、通帳を見ると私が生まれた1984年の9月から
毎月一日に欠かさずに一万振り込まれている277万円の通帳。
お母さん、お父さん、生んでくれてありがとう。
私は来年、結婚します。